はじめに
当社では、木材を指定の寸法にカットした後、より美しく見えるように表面を整えることを「仕上げ」と呼んでいます
丸太を製材した直後の木材は、表面が毛羽だっており、ざらりとした状態の「荒材(ラフ材)」です。
荒材の状態では見た目・手触りが悪いだけでなく、おおまかに切っただけの状態なので、寸法も細かい数字は出ていません。
↑桧の荒材。表面に刃物跡がはっきり残り、ざらりとした質感です。
そのため、荒材にした後は「モルダー」と呼ばれる成型加工機械を通して指定した寸法にカットします。
モルダーによるカット後は、主にプレナー仕上げ(かんな仕上げ)、サンダー仕上げ、超仕上げ(超かんな仕上げ)の3つがあり、用途によって使い分けています。
以下がそれぞれの仕上げの特徴になります。
プレナー仕上げ(モルダー仕上げ) とは
プレナー仕上げは、鋸刃によって裁断されて表面がざらついた状態の木材を、「モルダー」と呼ばれる機械に通して、表面を平滑に整えた状態です。
主に柱などの構造材の仕上げとして用いられます。
表面に刃の跡がうろこのように残っていますが、見えない場所に用いる場合や、現場で改めて仕上げや塗装を行う場合は問題ありません。
↑モルダーに設置された刃物の跡(ナイフマーク)がウロコのように残ったプレナー仕上げ。
人の目に触れる場所で用いる製品の場合は、この後にサンダー仕上げやモルダー仕上げを施します。
↑当社が使用する飯田工業製モルダー。
カットしたい木材の寸法や形状に合わせて内部の刃物を入れ替え、中に木材を通すことで、指定した寸法・形状にカットします。
サンダー仕上げ とは
サンダー仕上げは、主にフローリングや羽目板の仕上げに用いられる方法です。
プレナー仕上げ済みの化粧面(補修などがされ、人の目に触れる表側になる面)を、低粒子のサンドペーパーで0.1~0.3mmほど研磨します。
刃物跡が取れて削りムラを無くし、さらりとした優しい感触に仕上がります。
超仕上げのようなツヤ感はなく、マットで上品な見た目です。
また、塗料を塗る場合は、塗りムラを無くし、塗料が浸透しやすくなる効果があります。
↑さらりとしてやわらかな質感が魅力のサンダー仕上げ。
超仕上げと異なり、板目であっても木目を逆立てることがありません。
↑モルダーを通して形状を整えた木材を1枚ずつサンダーの機械に通し、表面を美しく整えます。
機械の中には工業用の大きなサンドペーパーがセットされています。
超仕上げ(超かんな仕上げ) とは
超仕上げは、主に造作材の仕上げとして用います。
プレナー仕上げ済みの化粧面を、かんなを用いて鏡面状になるように仕上げます。
美しくツヤのある仕上がりで人気の超仕上げですが、 板目で幅の広い製品では木目がケバ立つこともあるため、弊社のフローリング・羽目板はサンダー仕上げとなっております。
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